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ビーコムを起業した時の一番最初の営業品目が「キャスティングコーディネーション」です。

１９８５年と言えば展示会が大盛況の時代。ひとつの企業ブースに約５０人から１００人のナレーターやコンパニオンが登用されていた時代です。

起業前に人材派遣を行っていたため、どうしても自社で人材を抱える気持ちになれず、外国の映画のように「キャスティング」が出来ないかと考えたのです。企業の宣伝部からの業務委託というカタチでスタートし、全盛期にはひとつの展示会に５００人くらい採用したこともありました。１ヶ月の案件が５０件以上ありましたら、まさに不眠不休の毎日でした。

そんな中、私がこだわったのが「企業のブランドイメージに合った人材を採用することでした。そしてブランドイメージに合っていても、仕事が出来ないのではお客様に申し訳ないので、自分で商品を勉強して、ナレーション原稿やデモマニュアルを作り研修を行いました。

そして、その当時のナレーターやコンパニオンからは「ビーコムの研修は怖い」という評判がたったくらい厳しく研修をしました。男性社会ですから、ともすれば許されることもあったかと思いますが、私はそれが嫌でした。女性経営者だからこそ男性の何倍も頑張っていかなければ認めてもらえない時代でした。リハーサルまでは厳しく指導し、本番では練習してきた成果が出るようリラックスさせる。これがビーコム流の運営方法でした。おかげで多くのクライアント様からお仕事を頂き、その関係は３０年を過ぎる今でも継続しています。ビーコムを怖がっていたナレーターやコンパニオンの中には、今では弊社で管理する側にまわっています。

３０年以上変わらないもの・・・それは「企業のブランドイメージに合った人材を採用すること」「現場でクライアントや働くスタッフに不安な想いをさせないこと」「来場されたお客様にご満足頂けること」です。